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日本円が崩れるとき(2)


平野 浩

通貨危機が起こると一体どうなるのでしょうか。他国の例を参照してみると、タイの通貨バーツの価値は8ヶ月で半減、韓国のウォンは2ヶ月で4割以上の価値が下落、インドネシアのルピアについては8ヶ月で価値が5分の1まで下落、ロシアのルーブルは10ヶ月で4分の1の下落といったところです。


もし、円が通貨危機に見舞われると、現在1ドル=120円前後というレートはたちまち1ドル=200円以上という水準になることは間違いないと考えられます。このように、事態は木村氏の小説の水準、1ドル=240円に少しずつ近づいていくことになるのです。


問題は、日本がそういう危機に見舞われたとき、政府は機敏に市場を強制的に閉鎖したり、有事規制を発動するという荒療治ができるかどうかということです。法律的には、「本邦通貨の外国為替市場に急激な変化をもたらす場合は」そういう処置がとれることを外国為替法で規定されていますが、日本は一事が万事やることが遅いのです。


海外のヘッジファンドや有力な投資家はそこを狙って通貨売りを仕掛けてくる可能性があります。欧米諸国は、アルゼンチンやトルコと並んで日本を「経済危機に陥っている国」に指名して、世界経済の安全保障の観点から対応策の検討に入っています。 英国の中央銀行であるバンク・オブ・イングランド(ROE)は、「金融の安定性に関するレポート」において日本に対する危機意識を明確に表明していますし、米国FRBのアラン・グリーンスパン議長も日本に対する懸念を表明しています。


昨日、日本の財政赤字の対GDP比は、2001年度末には、128.5%に達し、財政が破綻したロシアの60%を大きく上回っていることを述べました。国債の発行残高も2001年度末には389兆円になります。

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